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2011/08/01

スナーク狩り(宮部みゆき著)読了

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嘗ての恋人の披露宴で復讐を果たそうとした関沼慶子と、元妻と娘を殺害した犯人達を試そうとする織口邦男、野口の企みを阻止しようとする佐倉修治を軸としたタイムリミットサスペンスという内容のストーリーテリングになっている。

嘗ての恋人の披露宴に慶子が散弾銃を持ち込むシーンから最後まで、中だれすること亡く一気に読んでしまった。

職場では、其の温厚な性格から「お父さん」の愛称で親しまれている織口の顔が仮の顔で、終盤に見せた凶器じみた顔が本物の顔だったのがもの悲しさを高めている。また、自己防衛とは言え二人を死に追いやった佐倉修治が事件後に悪夢にうなされる件も悲しいものがある。

そんなもの悲しさが漂う結末であるが、運命の悪戯でヒッチハイクをする織口を乗せた神谷だけが織口に言葉に勇気づけられ、夫婦間の蟠りが解消されたことが唯一の救いであり、普段は温厚な織口の性格を印象づけている。

盆休みに家でゆっくり読むもよし、通勤の合間に読むのもよし、だと思うがタイムリミットサスペンスなので一気に読んだ方がストーリーを堪能できると思う。

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